北九州 まなびとキャンパス"

夢リレー

モビール作家 よしいいくえさん


北九州出身関西の大学を卒業後、食品メーカーの事務所に就職
4年前、仕事を辞め北九州市に帰郷
派遣の仕事を行いながら「1日1モビ」を行う
本の出版をきっかけに派遣の仕事を辞めポポラート三番街でモビール作家として活動

現在

 ポポラート三番街で、モビール作家としてモビールの作成を行うだけでなく、ワークショップやイベント、展示会などに赴くなど様々な活動を行っている。それは、モビールを通して幅広いものになっている。
あるイベントで、準備のため様々な人に声をかけ、ゲストのお世話を行いスタッフの中心となり活動。そこで、人と人を繋げる立場が自分に合っていると感じ、出会いが一次的な関係にならないように常日頃意識し始めた。それは、モビール作家よしいくえとしての直感で動くフットワークの軽さによるもの。よしいさんにとって、モビールは人と人を繋ぐための一つの手段。本当に自分のしたいことに気付いたよしいさんは、モビールを通して活動の可能性をどんどん広げている。

モビール作家になるまで

 よしいさんは、四人姉妹の末っ子として育ち、不器用でものづくりが苦手なおとなしい子だった。あまり自分を主張することなく、言われたことを受け入れて生き、小中高校と大学への進学も周囲の勧めるまま、特に嫌気や疑問を感じることなくスムーズに進んできた。その後、食品メーカーの事務所に就職し、殺風景な事務所で日々淡々と仕事をこなす中で、日常生活をもっと楽しくしたり、少しでもいい気持ちにするにはどうしたらいいのだろうと考えたり、こんな文房具があったらもっと楽しいのではと、小さな楽しみや喜びに目を見つけるようになった。

 仕事のない週末には、昔から好きだった雑貨を見に手作り市やカフェに出かけていた。そんなある日、雑貨店に飾ってあった黒いゆらゆら揺れるモビール作品に興味を持ち、その作家の名刺を持って帰った。後日その作家のブログを見ると、たまたまアシスタントを募集するコメントがあった。よしいさんは、ものづくりの経験はなかったが「興味があります!」とメッセージを送信。自宅から近かったこともあり、仕事の休みを使いボランティアでモビール作りとワークショップの手伝いを行うようになった。関わっていくうちに、モビールの面白さを感じるようになり、そこから少しずつ自分なりの表現方法を見つけていった。

 約四年前に北九州に戻り、派遣の仕事をしながら、週末は様々な分野の作家さんが集まるポポラート三番街でモビール作家として活動を始めた。北九州に戻ってすぐの時期は、自分自身何をすべきかわからず、そして自分自身に自信もない為、悶々とした日々を過ごしていた。そこで、何かを続けることが自信に繋がるだろうと考え、“1日1モビ”と言って、日記のようにその日の中で印象に残っているものを何か一つ毎日作ることを決めた。たまたまブログでそれを見た出版社から出版のお話を頂き、忙しくなったのをきっかけに派遣の仕事を辞めモビール作りに専念。それから展示会のお誘いやワークショップの依頼を頂くようになり本格的なモビール作家として活動を展開していくようになった。

 昔から自己表現が苦手だったよしいさんだが、好きなものを介して様々な人との出会い、自分らしさやしたいことを見つけてきた。カフェでのモビール作品を見つけ、たまたまおいてあった名刺を持って帰りブログを見ると、たまたまアシスタントを募集していた。たまたまブログに載せていた“1日1モビ”が出版社の目に留まり本を出版。どこに人生のターニングポイントがあるかわからない。自分に自信が持てなかったからこそ、不器用だったからこそ、できるようになることに憧れ、常にアンテナを張り巡らせることのできたよしいさんだからできたことだ。

これから

 モビール活動はもちろんのこと、今まで活動で出会った方々を繋ぐための場を設ける。それは小さなきっかけ程度に過ぎないかもしれないが、自分らしくあるために関わり続ける。これまでの経験を通してやっと自分らしさが分かるようになってきた。今が一番楽しいというよしいさんは、この経験を生かし、これからも自分に縛りをかけることなく様々なことに積極的に参加し、多くの人とのかかわりの中で、自らの可能性をさらに大きくしていきたいという。

取材を終えて

 自分に自信がなかったというよしいさんは、小さい頃の自分もしくは今の自分と重なり、共感できるところが多くありました。何か新しいことを始めるときに、失敗することを怖がり、自分には出来ないと思うことは多々あります。私は、人と協力して何かを作り上げることは好きです。すぐには、よしいさんのように直感で動くことはできないと思いますが、気持ちがあれば少しずつ出来るようになると信じて動き始めたいと思いました。貴重なお話ありがとうございました。