北九州 まなびとキャンパス"

夢リレー

株式会社 リクルートライフスタイル ホットペッパー グルメ 釡木典子さん

1987年 北九州生まれ

【大切にしていること】努力と本気と覚悟

今の置かれた環境の中にきっと意味がある

今までの人生では、思い通りにならないことがたくさんあった。本意ではなく選択した環境で「いまの環境の中で、自分なりの意味ある時間にどうやったらできるか?」を常に問いながら、もう一歩の努力を重ねることで、振り返ってみるとそこにはかけがえのない経験や、人脈が残っているんです。だから一本道を歩くことがすべてではない、たくさんより寄り道したってかまわない。

現在 お客様と一緒に夢を描く

飲食の集客サイトホットペッパーの営業で働いて6年。日々飲食店の店長さんとお客さんを増やすにどうすればいいかを考えるのが仕事。「仕事の話より雑談の方がずっと多いんです」素敵な笑顔でお話をしていただいた。目の前の集客をどうするか?よりも、お客さんの過去の歴史や未来の夢などをたくさん知ることで自分が提供できる価値が増えて行く。あるとき、飲食店のお客さんに「もっとこの街が元気になるようなことをしたくて。それが成功したとき、自分の息子が僕のお父さんってスゴイんだぞ!と誇るような大人になりたいんだ」という熱い想いと夢を聞いた。そのとき、彼らのかっこいい大人プロジェクトに共感し一緒にその夢のお手伝いをしたくてプロジェクトメンバーに参加したという。プロジェクトは「みんなでカンボジアに学校を創ろう」という壮大なものだった。資金調達のためにどうするか?をみんな話し合いを重ね、出したアイデアは、「食のイベント」をやろうということになった。最初はほんの数人でのスタートだったが、気付けば30人以上の賛同者が集まりイベントには小倉の50店のお店が出店することとなった。開催したイベントは「楽食!九州うまかもんまつり」。北九州の市政50周年イベントの一つとして開催され、大成功となった。集まった収益金でその後「カンボジアの学校」が見事に完成した。

「自分の仕事を通じて出会いがたくさんあり、目の前のお客さんが喜んでくれて、一緒に頑張っていくことでさらにその先に社会が良くなっていく、この幸せの連鎖」を経験できる環境にいることが今の仕事の魅力なんだそう。

そんな釡木さんも最初から営業職希望ではなかったそうだ

「今やっている仕事はやりがいがあり、とても楽しい時間です。でも、もともとは商品開発のようなアイデアを形にするような仕事がしたかったし、人と話すのも得意ではなかったので、営業は最初なかなか思い通りにならなくて、楽しくなかったです。

しかしそのようなつらい状況の中でも、いただいた機会の中で精一杯自分ができることをやっていると必ず意味のある時間に繋がっているんです。そう思えたのも、昔から受験の失敗など自分の思い通りにならないことがあって、その時は落ち込むけど、必死に与えられた環境で一生懸命あがいているうちに、ふと自分の通ってきた道を振り返ってみると、得た人脈や身に付けたスキルが必ずあることに気付くんです。そしたらこの道も実はかけがいのない時間だったのかなと思える経験をたくさんしてきたからです」。

中学校〜大学時代 自分のために時間を意味のあるものにする

「自分は器用でなく、頭も良い方ではないので、とにかく時間がかかるんです」中学校のときはひとの倍の努力をはらい必死に勉強したそうだ。振り返ると、その経験が、“いやなことを逃げずにできる力”が身についたのだと思います。努力が実り、高校は志望校に見事合格したものの、大学は志望校に入れず挫折を経験した。北九州の大学に進学し栄養学科を専攻。「しかし、どうしても栄養士の道に興味を持てなかったので、じゃあなんのために大学生活を送るのか?を必死になって考えました。」

きっかけは大学1年生のときに家族と行ったアメリカ旅行。英語が全く通じず、日本にいたときには当たり前に出来ていたことができない無力な自分に呆然となる。「だったら海外にいくことで、自分を成長させたい」と考えた。以来、毎年一ヶ月以上の海外での滞在を目標に、アルバイトでお金をためては海外にいくことが大学生活の中心になった。

「できないことだから、やらない」ではなく、できない環境の中でこそチャレンジしてその壁を乗り越えることで成長できるという経験をすることができた。

思い通りにならない時には、最初は落ち込むけど立ち止まって考え、努力を重ねていくことで未来が開かれていく経験を通じて、多様な視点を持つことができるようになったそうだ。

「10円玉って上から見ると丸だけど、横から見ると四角でしょ。見る角度を少し変えるだけで新しい発見に出会うことができると思っています」

未来に向けて 海外のこどもたちに教育をとどけたい

釡木さんは、この秋に転職し新しいステージに立とうとしている。
転職先は、こどもたちに安価で教育プログラムを提供する会社。

釡木さんはきっとまた自分なりの意味を考え、新しいと出会っていく人生の旅を続けていくことでしょう。

取材を終えて

私は今まで「人生の寄り道をしてはいけない」と教えられ、問題にあった際には、それを避けて逃げることで大きな挫折を経験することもなく生きてきました。しかし、これから先の就職活動など、自分の人生の選択肢を考えていく中で、正解を探し求めるだけでは必ずしも答えがでない機会がやってくるのだと思いました。そのような「正解のない選択を自ら決断する」という経験のないことに挑戦することに対しての不安や期待を抱えていた私にとって、釡木さんの“一本道を歩くことがすべてではない、たくさんより寄り道したってかまわない”という言葉はこれからの私にとってとても影響のあるものでした。この先様々な選択をするときに、不安や困難に直面した時には「正解や無難だから」という理由を求めるのではなく、「やってみたい!」とおもうことや結果として与えられた環境の中で、“自分ができるもう一歩の努力”を積み重ねて、努力と勇気を持って逃げることなく頑張っていきたいと思います。
眞木奈津美
北九州市立大学3年